ダマタイ

騙されて(語弊)タイに出向になった私の奮闘記

無礼千万

無礼千万。 私が使っているオンライン辞書にはこの様に書いてあった。

無礼千万(ぶれいせんばん)

これ以上ないくらい甚だしく無礼であるさま。礼儀を知らないさま。

さて、なんでこんな話をしているのかというと、
ある日、タイ人スタッフが私のところに相談にきた際の出来事である。

( 'Д')「業務でわからないことがあるんだけど……」
(´・ω・`)「ああ、それならMSの公式サイトで情報を集める方が良いよ。」
( 'Д')「えーどこ? 何で調べたらいい?」
(´・ω・`)「PC貸して、教える。」
( 'Д')「どうぞー」

そしてPCを見たところIE*1とFirefox*2があったので、
迷わずFirefoxを立ち上げたところ、スタッフから声をかけられる。

( 'Д')「え、Firefox?」
(´・ω・`)「だってIEキライ……」
( 'Д')「MSのサイトでしょ?(よくわからない単語)!」
(´・ω・`)「え? 何? 問題ある?」

すぐさまスタッフが翻訳してくれた単語は無礼千万と書いてあった。*3

( 'Д')「無礼千万でしょ? 違う?」
(´・ω・`)「あっははは、あー、そうね、その通りだね!」
( 一一)「え、そこ納得するの?」(横の席のタイ人)
(´・ω・`)「(聞いてたのか)うん。 でもアクセスできるからブラウザ変えないけどね。」
( 'Д')「えー、別にいいケド……無礼千万……」

Webサイトにアクセスするブラウザで失礼にあたるなんて考えたこともなかったけど、
それ以上に無礼千万のインパクトが強すぎて笑ってしまった。

こういうこと考える人もいるんだなーと思う出来事でした。

*1:MS公式のブラウザ

*2:MSとは違う会社のブラウザ

*3:画面全部で読める単語がそれしかないのでものすごいインパクト。

ダマタイ その経緯

まず最初は経緯について残さねばなるまい。

あれは忘れもしない、えっと、いつだったか。
プロジェクトがようやく軌道にのってリリースまでたどり着き、
貯まった休暇の消化計画を私はぼけーっと立てていたまだ寒い時期の話である。

急に上司の上司である部長クラスに呼び出され、会議室へ連行される羽目になった。
すわ何かやらかしたかと思ったが、ちょうどお客さんから絶賛クレームを受けたばかりの私には
思い当たる節がありすぎて少しの緊張と諦めと気力の低下を抱えて席に着いた。

直近プロジェクトは元々担当PGレベルの人間であった私にとって不慣れな仕事の連続であり、
顧客サポセン対応以外ではPGメンバー管理と、
保守を考えた開発ソリューションを考え、ドキュメントのひな形を社内稟議で説明し、
コーディングルールを決め、海外ベンダーを取りまとめほぼ一人で対応し、
自社で誰もやったことがない類のPG開発まで面倒みており*1
PMではなかったが、PGリーダーレベルの仕事についてはベストは尽くしたつもりだった。
正直お叱り受けるなら担当減らしてくれと嘆願するぐらいの勢いですらあった。*2

しかし、幸いにもそれについての言及はなく、単に次の仕事へのアサインについてだった。

「業務の勉強も兼ねて、タイである業務システムを担当してもらいたい」
「はぁ、タイですか…。」
「月2週間ぐらい、出張ベースで。」*3
「出張ベースですか」
「いや、もしかすると出向になるかもしれない。 その、ほら、立ち上げ時期とか、いろいろあるだろ。」
「今借家なんでそういう所ははっきりして欲しいッス。 ちょうど契約の更新時期なんですよ。 とりあえず出張なんですね?」
「ああ、そうだ。」
「わかりました。 パスポートはありますので大丈夫です。」

通常、平社員が部長に呼び出されて次の仕事の話をするなんて恐らくただ事ではないはずだが、
なぜか今までこんな状態で部長とプロジェクト回したり火事場に送り出された経験があるので、この時点ではあまり深刻に考えてはいなかった。
気の抜けた返事をしたが、今まで手を付ける機会がなかった業務だったので、内心は興味深々だったことを覚えている。
国外プロジェクトと聞いて、悩んだのはそう長くなかったと思う。
私はこういう時、社会人になった自分に対して課しているルールがあるので素直にそれに従ったからだ。
選択肢に迷った際は、苦労する方に転がっておく ――― それが怠け者の自分へ課したルールだった。*4


とにもかくにも、私がタイに行くという話はこうして決まったのである。
そう、どうやらこれで決まったのである。 私のタイ出張ではなく、タイ出向が、このやりとりで。
しかも私はすっかり出張ベースだと思っているので、借家の契約を更新している。 最悪である。

結局この後、達成目標の軽い―― しかし今振り返れば"私がタイに慣れる"という事が主目的だったとしか思えない ―― 3週間の出張を二回経て、私は「あ、出向なんだ」と知るのである。
そしてその時はもう断るとかそういう次元ではなくなっていたのだ。

「君がうまくいかなかったら、当社の海外展開は全部白紙になる。 そういうつもりでやってくれ。」

そんな言葉を社長直々開催の送別会で、部長から言われたように記憶している。
聞いていた私は顔が引きつっていたに違いない。
つい先日まで組織の末端も末端に属していてひっそり細々と生きてきた私は、
こうして僥倖にも一本釣りされたのだ。*5

*1:下についたメンバーに経験として任せたのだが、思うように開発速度が上がらず、私もサポートを満足にしてあげられない状態になった為、引き取ってしまった。 個人的にはとっても楽しかったのだが彼の安堵の表情は今後の彼の人生を考えると心残りである。

*2:後にこの程度のことで何を…となるのだが、残念ながら彼は知る由もない。

*3:毎月二週間というのは、180日ルールという全世界所得による納税が関係している

*4:しかしながら、「これ断ったら会社を辞めるしかないよなぁ……」という考えが少しチラついたのはここで述べておく。 これも後に信じられない話を聞くのだが、また別のお話。

*5:嘘偽りなく、私にとって僥倖だとは捉えている。

騙されてタイランド

というタイトルが頭にこびりついて離れなかった。

騙されたというと語弊があるが、語呂が良くて辞められない。

ついカッとなって作った。今は特定されるかもしれないと思いつつ、反省はしていない。 

ネットの自分が現実の自分と結びついても多分大して困らないけど、

現実の自分がネットの自分と結びつくのはちょっと困る。

それならIDとか普段と変えておけという話なんだけど、まぁテキトーにぼかして書けばいいやと楽観的に行こうと思う。

 

日本の会社のサービスは基本国内向けに閉じていて、

こちらからだと利用できないケースが多く、

いままで細々と続けていた自分用のWiki編集もままならなくなり、

基本準備せずタイにくることになったためNetworkもなく、

Twitter、Mixi等のSNSは利用しなくなり、まとめることをついには辞めてしまった。

おかげ様でだんだんと日々を垂れ流しで過ごし始め、

自分のコントロールができなくなっている様に感じるので、

こうして書き溜めようと考えている。

考えていて半年以上経過してしまったが、それはもうこの際しょうがない。

 

ダマタイとはいえ、話題をタイに狭めようというつもりは微塵もなく、

気になったものを気になったまま扱いたいと考えている。

 

もともと大多数にとって取るに足らない戯言を書くのは好きだ。

日報か週報か、まずは習慣化できるようにしたいと思う。

何事も意識しての習慣作りから始まる。

ただし習慣化には、2-3ヶ月掛かるものだということもこちらにきて学んだことの一つだ。